2011年1月9日日曜日

ドイツ人陶芸家・造形作家 ゲルト・クナッパー

私の友人、ゲルトクナッパーをご紹介します。

ゲルト・クナッパー氏は茨城県・大子町に登り窯を構え、日本の伝統文化を深く理解し、同時に現代陶芸の行方を探りつつ、常に斬新で個性的な作品を日本で制作し、世界に向けて発表し続ける方です。

作品の特色は、日本の陶芸には見られないダイナミックで彫刻的な形態にみる量感であり、いま一つは古典と現代の感性を併せ持った波文のデザイン、その簡素だが豊かな装飾性だといえます。ドイツ民族の血と日本の伝統的美意識と、そして彼自身が有する現代的感覚との総合調和によって生み出されたゲルト・クナッパー氏の芸術は、ある意味で日本とドイツの文化の架け橋のような役割を結果的に担ってきたともいえます。

クナッパー氏は数十年にわたり日本に滞在し、その人柄およびその作品によって日本とドイツの文化的融合を象徴的に表現しています。彼の創作活動は陶芸にとどまらず、ブロンズや陶製のオジェにも向けられており、ヨーロッパおよび日本の美術館や展覧会でも高く評価されています。 
ドイツ連邦共和国大使ヘンリク・シュミーゲロー


◇ クナッパー邸 (太郎坂屋敷);庄屋だったボロボロの古民家を買取、骨組みだけを残し改築したもの。
100年の歴史を持ち、世界で最も売れている建築誌 Architectural Record に掲載される
さすが、Architectural Recordはファーストクラスに乗っての取材。
掲載されると革張りの掲載本が贈られる。



◇ アトリエ ( Studio )

◇ 月寄トンネルの抗門;
ちと、公共事業費を捻出しての作品。私との共同によるもの。僅かな予算なので、やや消化不良。


ゲルト・クナッパー略歴 Gerd Knäpper
1943 ドイツ ヴッパタール生まれ
1965 アメリカ・ニューヨーク美術館で作陶を学ぶ
1966 来日
1967 加藤唐九郎を訪問 瀬戸の鈴木清々に師事、益子に濱田庄司を訪ねる
1968 イギリスのバーナード・リーチを訪問する
島岡達三の援助で益子にて修行 益子に築窯する
1971 第1 回日本陶芸展(最優秀作品賞、文部大臣賞)[毎日新聞創刊百年記念]
1972 日本の現代陶芸展[アメリカ/カナダ]
1973 ドイツ陶芸界の精鋭芸術家展[プリマヴェーラギャラリー、英国]
1973、74 ファエンツァ陶芸展
1975 大子町塙に築窯する
1976 ドイツ現代陶芸展[京都国立近代美術館]
1977 ハンブルク工芸美術館100 周年記念・島岡達三と二人展[ドイツ]
1979 茨城工芸会会員
1980 国際交流基金による個展[世界7都市巡回]
1984 個展[ドイツ民族博物館、他ドイツ各地]
1985 北ドイツ現代工芸展[日本国内及び海外巡回]
1986 第25 回日本現代工芸美術展(内閣総理大臣賞)
1987 個展[ベルリン国立工芸美術館]
1990 個展[ベルリン日独会館他]
1991 ドイツ連邦共和国功労勲章、功労十字章授章
1992~93 個展[シカゴ他]個展[横浜美術館アートギャラリー]
1994~95 ゲルト・クナッパー・オブジェクト[アメリカ、ドイツ、デンマーク巡回]
1996 島岡達三とゲルト・クナッパー展[ローゼンタールギャラリー、ハンブルク]
1997~98 ゲルト・クナッパー・オブジェクト[東京、ドイツ、インド等巡回]
1998 青森市制100 周年記念モニュメント制作[青森]
2000 個展[大心苑の小さな美術館、茨城] 茨城陶芸の現在[茨城県立陶芸美術館]
NHK衛星放送<やきもの探訪2000>に出演 ドイツ陶芸の100 年展

◇ ゲルト・クナッパーにご興味やギャラリーを訪問したい方は下記へどうぞ。
メールタイトルに「ゲルトクナッパー」と入れてくださいませ。

GERD KNÄPPER Tarosaka Studios

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